【看護学生向】精神/人格障害、パーソナリティ障害:定義、分類、治療





お勉強大好きナース、毒茄子です。

勉強用コーナーは看護学生、医療系学生向けにお送りします。

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「レポートにまとめるときに参照したい」

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今回は「人格障害/パーソナリティ障害」について。

 

人格障害/パーソナリティ障害の定義

人格の著しい偏りのために、自ら悩んでいる場合、社会に適応できない場合、社会に影響を与える場合を人格障害(パーソナリティ障害)と呼ぶ。

 

障害の分類(DSM-Ⅳ-TR)

A群パーソナリティ障害 ①妄想性パーソナリティ障害 他人の動機を悪意のあるものと解釈するといった、広範な不信を疑い深さ
→常に疑い深く、不信感を抱き、被害的に解釈し、時に攻撃的になる
②ジゾイドパーソナリティ障害 社会的関係からの遊離、対人関係状況での感情表現の範囲の限定
②ジゾイドパーソナリティ障害 親密な関係では急に気楽でいられなくなること、そうした関係を形成する能力が足りないこと、および認知的歪曲と行動の奇妙さ
→奇妙で風変わりな行動、外観、会話、体験が目立つ。対人関係で過剰な不安を抱く
B群パーソナリティ障害 ①反社会性パーソナリティ障害 他人の権利を無視し侵害する広範な様式
→15歳以降、無責任で易怒性、攻撃性、衝動性が著しく反社会行為を繰り返す
②境界性パーソナリティ障害 対人関係、自己像、感情の不安定および著しい衝動性の広範な様式
→易怒性、両価性、自傷行為、浪費、万引き、過食など問題行動を起こす
③演技性パーソナリティ障害 過度な情緒性と人の注意を引こうとする広範な様式
④自己愛性パーソナリティ障害 誇大性(空想または行動における)、賞賛されたいという欲求、共感の欠如の広範な様式
→他人は常に自分のために存在するといった考え
C群パーソナリティ障害 ①回避性パーソナリティ障害 社会的制止、不全感、および否定的評価に対する過敏性の広範な様式
→他者から好かれていると確信できないと対人関係を結べない
②依存性パーソナリティ障害 面倒をみてもらいたいという広範で過剰な欲求があり、そのために従属的でしがみつく行動をとり、種々の状況で明らかになる
→自信がなく、自己決定ができず、間違っていると思っても他者に服従する
③強迫性パーソナリティ障害 秩序、完全主義、精神および対人関係の統一性にとらわれ、柔軟性・開放性・効率性が犠牲にされる広範な様式
→仕事熱心だが人としての配慮に乏しい、など

 

治療

・人格障害は疾患としての過程ではなく、人格の偏りによるものであり、疾患とは厳密に区別されるべきである
・医療の問題というより、教育や社会の問題といわれる
・人格障害のなかでも、神経症や依存性疾患に陥った場合に、治療の対象となる

 

 

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