【看護学生向】ALS(筋萎縮性側索硬化症)病態、症状・進行、検査治療、看護





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毒茄子のお勉強部屋では、

「手元に教科書がないけどちょっと検索して見たい情報がある」
「レポートにまとめるときに参照したい」

といったときに教材・ノート代わりに活用して頂けるものを目指しています。

今回は【ALS(筋萎縮性側索硬化症)】について。

 

ALSとは:病態

・ALSは、運動ニューロンが次第に変性・消失していき、手足の筋肉やのど・舌をはじめ、身体のさまざまな筋肉が萎縮していく進行性の難病である
・運動神経、感覚神経、自律神経のうち、運動神経のみが障害される
・好発年齢は40~50歳代、男女比は1.3:1でやや男性に多い
・遺伝性は5~10%程度で、発病の原因は不明
・有効性の高い治療法はなく、対症療法が基本となる
・人工呼吸器を装着しない場合、発症から死亡までは40ヶ月(3年強)が目安とされる
・意識や記憶は正常に保たれる

 

症状

初発症状

・手・腕の筋萎縮、筋力低下
・構音障害・嚥下障害

いずれかが先に出現するが、進行するにつれ両方とも障害され、全身の筋肉を動かすことができなくなり、進行していくうちに寝たきりの状態となる。

おもな症状

①球麻痺症状(構音障害、嚥下障害)
②錐体路症状(全身の運動機能の障害)
③筋力低下

ALSの陰性症状(出にくい症状)4主徴

①眼球運動障害
②自律神経障害(膀胱直腸障害など)
③他覚的感覚障害
④褥瘡

 

進行と治療

・現在、ALSの根治療法はなく、対症療法が中心である。
・薬物療法では、リルゾールが進行を遅らせるために用いられる。
・嚥下障害、球麻痺などにより、胃瘻の造設や、人工呼吸器の使用を行う。
・人工呼吸器を使用しない場合、多くは発症から3~5年で死亡。

 

看護、必要な援助

痰の排出

吸引、体位ドレナージ、スクィージング

ADLの低下を見通した準備

杖、車椅子、自宅の手すりの設置など ※自宅の改修が終わる頃には歩けなくなっている可能性もある

人工呼吸器の管理

(人工呼吸器使用時の基本)
・加温(成人32~34℃)、加湿(70%以上) 滅菌水の使用
・無菌操作での痰吸引
・気道カニューレの交換(1~2週間に1回)

(トラブルへの対処)

・人工呼吸器アラームが鳴ったら:

気道内圧低下(陰圧アラーム)
・チューブにリークがないか
・接続外れがないか
・カフエアは抜けていないか

気道内圧上昇(陽圧アラーム)
・痰が詰まっていないか
・チューブが折れ曲がっていないか
・チューブに水が溜まっていないか

・緊急時の対応準備:

アンビューバッグによる手動換気の指導(家族)

社会資源の活用

・ALSは【特定疾患治療研究事業対象疾患】の対象56疾患に含まれるため、公費による援助が受けられる
・患者、家族会の紹介

在宅生活に必要な資源

(人)
・専門医
・往診医
・訪問看護師
・ケアマネージャー(介護保険利用時)
・人工呼吸器メーカー担当者)
・ヘルパー
・ボランティア

(物品)
・人工呼吸器(都道府県よりレンタル可能)
・吸引器(都道府県よりレンタル可能)
・吸入器(ネブライザー)(都道府県よりレンタル可能)
・衛生材料(ガーゼ、消毒用品)
・車椅子、歩行器、杖など
・意思伝達装置