内分泌・代謝・免疫

【看護学生向】脱水の病態、分類、治療

「忙しい看護学生さんの勉強を少しでも楽にできたらいいな」

「事前学習・実習・国家試験対策に役立つ情報が気軽に調べられたらいいな」

そんな思いから「毒茄子(毒ナース)」は生まれました。

 

毒茄子の勉強部屋では、

「手元に教科書がないけどちょっと検索して見たい情報がある」

「レポートにまとめるときに参照したい」

といったときに教材・ノート代わりに活用して頂けるものを目指しています。

 

今回は「脱水」について。

 

脱水とは

脱水は、生命維持に必要な体液(細胞外液量)の喪失により生じる病態をいう。

脱水の症状

・脱力感、全身倦怠感
・頚静脈の虚脱
・血圧低下
・脈拍増加
・口腔粘膜や舌の乾燥
・腋窩の乾燥、発汗消失
・皮膚のツルゴール低下 ⇒ 前腕、大腿伸側、高齢者では前胸部の皮膚をつまみ、手を離すと、脱水では皮膚の緊張度が低下しているため、すぐには元の状態に戻らない。
・毛細血管再充満時間(capilary refilling time)の遅延 ⇒ 手の爪を白くなるまで圧迫した後、色が元の状態に戻るまでの時間。脱水であれば2秒以上を要する。(爪を心臓の高さにおいて評価)
・尿量減少
・体重減少

 

脱水の分類と治療

・脱水は血清ナトリウム濃度(張度)によて、高張性脱水、等張性脱水、低張性脱水に分類される。
・通常、ヒトが喪失する水分(汗、尿など)はほとんどが低張(体液より薄い)なので、喪失したままでは高張性脱水になる。しかし、喪失した体液よりも低張な水分を摂取すると低張性脱水になる。

 

高張性脱水 等張性脱水 低張性脱水
病態 ・体液を喪失し、それに見合った水分摂取がなかった場合に生じ、体液は水欠乏となる
・細胞内からの水移動により、細胞外液が補われるため、喪失量に比べて症状は軽い。
・水とNaが比較的等しく失われた場合に生じる
・細胞内外での水の移動は起こらない。
・体液を喪失し、それよりさらに低張な水分を摂取した場合に生じる。体液は正味としてNa欠乏状態となる。
原因 ・下痢、嘔吐、発汗
・尿崩症
・出血・熱傷 ・利尿薬過剰投与
・下痢、嘔吐、発汗
・低アルドステロン症
・水は飲めるが食べることができない
症状 ・脱水の症状
・高Na血症の症状 (高熱、過換気、口渇、けいれんなど)
・脱水の症状
治療 ・低張性の輸液 ・等張性の輸液 ・等張性の輸液

 

 

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管理人は第105回看護師国家試験受験者です。そのため記事に掲載されているのは、管理人が看護学生だった当時にまとめていたノートやレポートからの情報です。

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