内分泌・代謝・免疫

【看護学生向】疥癬:原因、分類、感染予防、対策まとめ

「忙しい看護学生さんの勉強を少しでも楽にできたらいいな」

「事前学習・実習・国家試験対策に役立つ情報が気軽に調べられたらいいな」

そんな思いから「毒茄子(毒ナース)」は生まれました。

 

毒茄子の勉強部屋では、

「手元に教科書がないけどちょっと検索して見たい情報がある」

「レポートにまとめるときに参照したい」

といったときに教材・ノート代わりに活用して頂けるものを目指しています。

 

今回は【疥癬(かいせん)】について。

 

疥癬とは

・疥癬は、ヒゼンダニ(疥癬虫)というダニの寄生による感染症。
・手や足の指の間、腋窩、関節の裏側、外陰部など、比較的柔らかい部分に棲息する。
・感染から症状が出現するまで、1ヶ月程度の潜伏期間がある。
・ヒゼンダニの寿命は4~5週間で、メスのヒゼンダニが卵を産みながら移動していくため、角質層に疥癬トンネルとよばれる線状疹を形成する。
・人の肌から肌へと感染する。寝具などを通して感染することもある。

分類

通常疥癬 ・メスの寄生数が5匹以下
・スタンダートプリコーションに沿った感染対策を行う
角化型疥癬
(ノルウェー疥癬)
・基礎疾患のある人、ステロイド薬・免疫抑制薬により免疫力の低下した人
に感染する
・メスの寄生数が100万匹以上
・感染力が強く、集団発生の原因となる
・潜伏期間が4~5日に短縮することがある
・個別の感染予防策が必要(※)

 

角化型疥癬の感染予防のポイント

・シーツ、寝具、衣類の交換:外用剤を処置し、洗い流したあと、イベルメクチン内服の翌日に行う。

・洗濯物の運搬時の注意:落屑が飛び散らないようにビニール袋に入れ、ビレスロイド系殺虫剤を噴霧し24時間密閉。

・患者がいた居室に殺虫剤散布:居室は二週間閉鎖するか、殺虫剤を一回だけ散布。

・掃除:落屑を残さないように掃除機で掃除。

・布団の消毒:治療終了後に一回だけ熱乾燥機またはビレスロイド系殺虫剤散布後、掃除機をかける。

・車いす、ストレッチャーは患者専用:隔離解除後に掃除機をかけるか、ビレスロイド系殺虫剤散布。

・入浴:入浴は最後とし、浴槽や流しは水で流す。脱衣所に掃除機をかける。

感染がみつかったら

・個室に隔離

・介助者は予防衣、手袋を着用

・洗濯物は分ける

 

免責事項について

管理人は第105回看護師国家試験受験者です。そのため記事に掲載されているのは、管理人が看護学生だった当時にまとめていたノートやレポートからの情報です。

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