【医療費と予防】医療費について本気出して考えてみたら、他人事ではないことに気づく





平成29年8月。厚生労働省から、70歳以上の一部の方を対象にした「医療費の自己負担上限額の引き上げ」が発表されました。

すでに4月にも75歳以上の一部の方を対象にした、保険料の引き上げが始まっています。

なぜ負担額が増えるのか?

それは国民医療費が増え続けているから。そして、医療費がすさまじく赤字だからです。

この記事を読んでくれる方の多くは、若い方や健康な働く世代の方ではないでしょうか。

ぶっちゃけ、高齢者の負担額アップや赤字がどう自分に関係するの?あまり関係なくない?」と思うかもしれませんが・・・密接に関係しています。

 

・莫大な赤字を埋めるために、健康保険料が上がり続ける(リアルに給料から、手取りが減る)

・家族の介護にかかる各家庭の負担額が増える(リアルに・・・家計を圧迫する)

・赤字が続くことで、医療制度が破綻する恐れがある

・若い頃に頑張って保険料や年金を払ったのに、自分が歳を取った時には何ももらえない恐れがある

 

もしも医療費が全額自己負担になったら・・・払えますか?

普段あまり意識していないかもしれませんが、

国民全員が当たり前のように、1割~3割という非常に低い自己負担で、平等に高度な医療を受けられる国は、日本くらいです。

高齢者の医療費が完全に無料だった時期もありました。

しかし、いつしかそれが仇となり「病院に行けばなんとかなる」という風習を生み出してしまったことも確かです。「病院が老人の憩いの場」となっていた時期もあるようです。

今回は、ちょっと真面目に日本の医療のこと、その中でなぜ予防が必要となるのかをお伝えできればと思います。

 

日本人を守ってきた、国民皆保険制度

 

 

厚生労働省のHPに、日本の医療制度の遍歴が詳しく掲載されています。

日本の世界最高レベルの平均寿命は、国民皆保険によって支えられてきました。

 

・日本では、受診する医療機関を自由に選択できる

誰でも安い医療費で、高度な医療が受けられる

・高額医療費負担制度があり、上限を超えた医療費を払い戻してもらえる(※1ヶ月1千万円の医療を受けた場合でも、自己負担は4万円程度となる、など)

 

 

お金がなくて保険に入れない人がいる国では、保険に入っていない・医療費が払えない人は救急車を呼んでも治療をしてもらえません。経済能力によって、受けられる医療のレベルが違います。

意識していないかもしれませんが・・・日本の国民皆保険制度はとてもありがたいものです。

マジ神です。

日本人、超守られてます。

 

膨らみ続ける国民医療費。ぶっちゃけ、どうやって賄ってるの?

 

 

政府広報の資料によると、この10年で70歳以上の高齢者数は1.3倍、国民医療費は1.3倍になっているそうです。

さらに、いわゆる「団塊の世代」が全員75歳以上になる2025年には、国民医療費はさらに1.5倍となる見込みです。

 

 

医療費の大半は、私たち働く世代の保険料や税金で賄われています。

それが実際どれくらいなのか、政府広報の発表による一例を挙げてみます。

 

 

 

もちろん、医療費は赤字です。政府は私たちからの税金だけでは足りないので、借金をしながら病気の人を一生懸命支えてくれています。

 

 

 

 

 

 

 

際限なく続く医療により、死に時を見失う

 

 

医療技術は、常に進化を続けています。昔は不死の病と言われていた病気も、治療法が見つかったりしています。

それ自体はとても素晴らしいことです。

しかしその一方で、「回復の見込みはないものの、医療の力で何年も生きていられる」という状態も生み出されてしまいました。

食事が食べられない方の胃ろう・人工栄養、意思の疎通が計れないほどの認知症、寝たきりなどです。

病気」という部品の故障を治しても、いつしか「老化」という名のもとに工場全体が老朽化し、限界を迎えます

それでも、医療が保証され平等である以上、本人の意思確認ができなくとも医療や介護の提供は続きます。

 

昔の人は、ほとんどが家で亡くなっていました。

死にゆく人は自らの死時を悟り、家族はそれを看取る。

畳の部屋で、「今夜が峠ですね」「ご臨終です」などと本当に言っていたかは分かりませんが、子どももたくさん生まれ、家庭の中に生と死が当たり前のように存在していました。

しかし今は、ほとんどの人が病院で亡くなります。

気づけば管に繋がれ、「自然に生を終えること」が簡単にはできなくなりました

その影響なのか、死の話題をタブー視したり、 90歳代の親の死を受け入れられない方がいたりします。

人は、身近な人の死を目の当たりにすることがとても少なくなりました。人生から「死」が切り離されたかのように、永遠に人が生きるかのように思っている方がいます。

 

自分の家族にはずっと生きていて欲しい」と願う気持ちは誰にでもあると思います。

けれど、限界を過ぎて生かされている家族は幸せでしょうか?

そして、その方の医療や介護にかかる費用は、自分を含めた日本中の人が負担し続けている。

それでも「大切な家族が生きていてくれて幸せ」でしょうか?

 

予防は医療費を削減し、健康長寿を伸ばす

 

 

日本人の主な死因は、「悪性新生物(がん)」「心疾患」「肺炎」「脳血管疾患」です。

心筋梗塞や脳梗塞、脳出血、がんも含め、死因となる病気の要因のほとんどに、生活習慣が深く関連していると言われています。

予防医学は「病気にかからないようにする」「生活習慣を整えて未然に病気を防ぐ」といった概念です。

・そもそも病気にならないようにする

・病気の兆候を早期発見し、早期治療する

・病気になっても、生活習慣を整えて進行をゆるやかにする

 

このまま医療費がかさみ続けると医療制度が破綻して「いざというときに自己負担が高すぎて医療が受けられない」ということが起こりえます。

そんな中で早くから予防の意識を高めて生活することは、「医療費がかからない」「医療費が安く済む」ことに繋がります。

一人ひとりの医療費が安く済む = 国民医療費が軽減される = 医療制度が保たれる

ということ。

そして何より、自分が健康に過ごせる期間が長くなり、大切な家族にかける負担も少なくなります。

最近は文部科学省が後援する予防医学の資格もあり、政府も予防を推進しています。
(ちなみに私は現在この資格取得に向けて勉強中です)

 

予防は人のためであり、自分のため

医療費のこと、予防の大切さ、ほんの少しでも伝わっていれば嬉しく思います。

人が病気になることも、いずれ死ぬことも、他人事ではありません。

病気にならない努力をすることは、自分のためであり、大切な人のため。そしてその積み重ねが「日本全体のため」というと大げさに感じるかもしれませんが、結局それが「自分への保証」として返ってきます。

命は巡っています。

一緒に予防の大切さについて考えてくれる人が増えることを、私は願っています。

明日、今日より健康になりますように。